商品先物先物を取引きするうえでまず注意しなければならないのが価格変動リスクです。
「そんなの当たり前だろう」と株などで投資経験がある方は思われるかもしれません。
しかし、商品の場合は
株や為替などとは比較にならないほど大きく動きます。また、原油
など重要度が高い商品の場合にはファンダメンタルズよって大きく動きます。
例えば産出国で自然災害やテロなどが勃発した場合なのです。変動リスクを最小限に
おさえるために先物が開発されたわけですが、ヘッジする取引だけが全てではありません。
商品先物市場では全体の取引の約5%は、現物の受渡しを目的に商品先物を取引きして
いるのです。投機目的以外にも実需としての役割も果たしているわけです。
ですので、好きな時に売ったり買ったりできる商品先物市場のような存在が実際に事業を
行なう上では大変力強い存在となります。このため、商社など貿易に関わる会社の場合、
取引量が多いため商品先物取引を保険として利用されるケースが多いです。
一方、生産者の方もメリットは大きいです。例えば商品市場があることにより買い手を求め
て日本全国を駆巡る必要もありませんし、消費者側も在庫する必要がありません。
もし、仮に現物が急遽必要となったのであれば当月限りを購入すればよいわけです。物資
の大半多くを輸入で頼る日本では商品先物は非常に重要です。
というのも上述した商品先物市場のメリットを最大限に生かさないと極端な物価の高騰を
招く可能性があるからです。もし現実問題として商品先物市場がなければ、今現在の
人々の暮らしは実現不可能となります。
一般家庭に広大な倉庫があって大量の商品を備蓄することができるのであれば問題ない
かもしれませんが、現実にはそういったことは不可能に近いといっていいでしょう。
ですので、商品先物市場が果たす役割は計りしれないものがあります。