天候は、私達の生活や経済にいろいろな影響を与えます。その中でも特に農作物の収穫
は大きな影響を与え、好天に恵まれると豊作となり、不順な天候は不作、凶作となります。
米や小麦、トウモロコシ、大豆、小豆なども同様です。北半球で収穫される穀物は一年生
植物なので、その年の収穫が一年間の供給量を決定し、その年の相場を左右します。
その収穫は、種をまいてから収穫にいたるまでの各時期の天候の順・不順で豊作・凶作が
決まります。そして、各時期の日照時間、気温等の天候とその影響に関してはトウモロコシ
大豆などでは若干の差はございますが、北半球ではほとんど同じサイクルです。
また、トウモロコシと大豆は、日本の商品取引所ではアメリカ産を上場していることと、トウ
モロコシ、大豆ともアメリカの収穫迄の各過程が相場に影響します。
そして、小豆に関しては北海道が主力産地で、品質もよく、これが標準品ともなっている
ので、北海道産小豆の作況が相場を左右します。
日本のコメに関しても同様に冷夏は凶作で、暑い夏は豊作とされています。通常の北海
道産小豆の場合は10日間くらいの遅れは7月下旬の土用の3日間の日照り回復します。
そして、反対に、この時期の低温や日照不足は平年作以下、場合によっては大凶作です。
また、アメリカ産のトウモロコシや大豆の場合は、この時期の高温、乾燥、干ばつが大幅
な収穫減をもたらします。これは水分不足が主な原因で、成長を阻害するからです。
この時期の干ばつについてはエルニーニョ現象が取沙汰されます。このエルニーニョと
いうのは、季節的に海面水温が上昇することによっておこる現象です。
また、干ばつはエルニーニョ現象が起こらなくても発生しますが、エルニーニョ現象が起こ
ることによってペルーのアンチョビーが不漁になるなど漁船の生産が減少します。
家畜用の飼料不足を招くので、トウモロコシや大豆などのを原料とする飼料穀物需要が
増えるので飼料穀物の価格が高騰します。なので干ばつによって収穫が減り、価格が
高騰するのと同様の結果になり、天候と飼料相場の関係は極めて密接で微妙です。
一方、この天候と作況が密度に関係する時期を天候相場などとよばれています。上述した
通り、その年の天候で商品である農作物の出来に大きく影響します。相場にも大きく影響
するので、しっかりと念頭に置いて取引する心がけたいと思います。
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