極端なまでにテクニカル分析を重視する方の場合、トレードにおいて、
残念ながら相場に関する基礎的要因を重視するファンダメンタル分析
をあまり重要視していないように見受けられます。
ファンダメンタル分析で予想される商品の供給事情や、在庫の変動、
生産状況、輸出入環境、貿易収支、代替商品の可能性、金融などの
多くの情報を収集して分析します。
しかし、こうしたファンダメンタルズ要因は相場に影響する無数の要因
の一部にしかすぎず、また収集した材料もすぐに時間的に遅れが生じ
て使いものにならなくなると言われたりします。
この情報収集および分析するのに時間的に遅れたり、または極端に
早すぎたりといった隔たりが生じます。
ですので、ファンダメンタル分析は価格が動いた後の事後解釈には
役立つが、相場予測には無力だと考えられています。先物取引所で
形成される価格に、経済活動の将来に対する情報が集約されます。
したがって、ファンダメンタルな要因の変化はすでに実現した価格に
すでに含まれていると考えられてしまうのです。
むしろ価格を決定するものは、ファンダメンタル分析で考慮に入れる
実態経済の合理的な要因のみでなく、非合理な要因、たとえば市場
の気分、参加者の推量、人気などの要因も含まれております。
そのような心理ゲームが価格の短期変動を決めるため、ファンダメン
タル要因から先行きの価格変動を予想しようとしても無理があります。
むしろ「相場のことは相場に聞け」の言葉通り、市場で成立する価格
自体に注目した方が得るものが多いと考えます。
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