【商品トレードが分る商品先物取引入門】
先月行なわれた米議会で新しいエネルギー法案の協議が進展する
こととなり、バイオ燃料の使用目標量が見通しが強まっています。
これまで、バイオ燃料使用量の目標水準を定めた再生可能燃料基準
の再設定に対して一環して消極姿勢でした。
しかし、ここにきて、その姿勢を転換し、2015年までにエタノールなど
使用義務量を、現行の75億ガロンから205億ガロンに引き上げること
を盛り込むこととなりました。
米エネルギー省の発表によりますと、エタノールを混合したガソリン
生産量は過去4週間で4.8%減少しております。
これは製油所がガソリン生産量を引き上げたことなどが背景にその分、
エタノール混合ガソリンへの需要は減少したとされます。
今現在、エタノールの消費量が急拡大する状況になると予想されており、
12月の需給報告でも、エタノール向け需要が11月報告(32億bu)から
大幅に公算は小さいという見方が優勢となっています。
コーンをエタノールに比べて、大豆油など植物油を原料とするバイオディ
ーゼルの生産能力は大きく劣っています。
ですので、今回の目標達成に対する実現性は、現時点では不透明です。
また、エタノールを含む再生可能燃料合計として、2015年までに205億
ガロンという数字も織り込まれております。
これは、上院案の同時期150億ガロンを上回る内容となっています。
そして、このうち、コーンなど穀物ベースのエタノールはセルロース系
エタノールが対象となっております。
米コーンのエタノール向け需要は、拡大しても40億buが見方が圧倒的
に優勢となっており、ガソリン高を抑制する効果よりも、国民生活におけ
る弊害の方にスポットが当てられています。
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